森で遊ぶ

森の中での遊びは、子どもたちを大きく成長させ、人と人(プラス自然)とのコミュニケーションを生んでいきます。
人として社会に適応していくためのたくさんの「学び」が森にあります。

1.自然との一体感(心と身体の成長に)

 木々のざわめきや小川のせせらぎ、土や草の香り、風の冷たさ木漏れ日の光など、森の中で過ごすことによって、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感が豊かに刺激され、感受性や創造力が育まれます。木々のかおりは心地よく心身ともにリラックスできる。これは「フィトンチッド」と呼ばれる植物由来の成分が森の空気に含まれていて、免疫力を高める効果があるといわれています。また木登りやかけっこ、不安定な地面でジャンプして遊ぶことは筋力やバランス、足裏感覚が養われ身体の成長にも大きな役割をもたらしています。

2.探究心と創造性

森の中には不思議がいっぱい。小さな虫の巣や珍しい葉っぱ、未知なるものを探すことは好奇心と発見の連続に子どもたちは夢中になっていきます。また「どうすればもっと高い木に登れるか」「どこに隠れるのが一番いいか」などの疑問は問題解決能力の向上と思考力を養い、チャレンジや成功体験の積み重ねが自己肯定感や自立心を生みます。
自然の中の遊びに決まりはなく、創造力は無限に広がっていきます。

3.協力とコミュニケーション

 森遊びは一人より複数のほうがよりたくさんの遊びに発展することに気づきます。秘密基地を一緒に作ったり、作品を作ったり、自然の中での遊びは「協力すること」の大切さを学べます。森の静かな時間や、友だちとの冒険を通じて、感情の表現や共感、感動の共有こそが、人との関わりの大切さを学べるのです。

4.持続可能性の意識

森や自然の中でたくさんの時間を過ごし、さまざまな動植物、土、水に直接触れて、多様な生き物の存在を知り自然への愛情を育みます。森の生き物への愛着が自然への理解を深め、「ゴミを捨てない」「木を切らない」「植物や動物に優しく接する」など環境への配慮と責任感を育てます。リサイクル品や、森の素材を使ったクラフトや遊びは物の大切さや再利用の価値を学び、自然豊かな未来を担う一員として成長していくことでしょう。